微生物農法による有機栽培のお茶を作っています。
岡本製茶園 岡本正広


ときどき、畑の近くの山に登ってみるんです。山はキレイです。そして、山に自生してる花は実にキレイ。葉っぱもツヤツヤして、しゃんとしています。そこで町を見おろすと、人間の住んでいるところが、ゴミ箱に見えてくる。そして思うんです。あそこでは何も育たないだろうと。
お茶づくりをはじめて20年。有機農業法に取り組んで10年が経ちますが、私のお茶づくりのお手本は、この山です。お茶を自然の一部として、自然のままに育てる。そのために、まず土を自然に帰すことから始めました。とはいえ“土”はとてもデリケート。一度でも化学肥料を与えると、もとの土に戻すのに10〜15年かかるといいます。私も10年たって、ようやく皆さまにお出しできるお茶ができたと思っています。
私の畑は幸運にも、土地が陶器づくりに使われる粘土質の土だったので、有機農法を進めるにつれ、しっかりとした活きた土に育ってくれました。もうひとつは、その土を育てる肥料です。私は有機農法を学ぶうちに、肥料から自分で納得のいくものを作ってみたいと思うようになりました。一般の有機栽培にくらべると手間がかかりますが、一から十まですべての工程を自分の目で、確かめ、試行錯誤しながらやることに、何よりの充実感を感じています。
その甲斐あってか私の畑は、病中被害もなく、ふかふかの肥えた土壌から免疫力の高い茶木が育っています。余談ですが、有機農法に変えてから、私のアレルギーの核も出なくなり、私のカラダも茶木と同じ自然の一部なんだなと気付かされています。
(写真はクリックして見て下さい。)
私たちは5年前から工場を設け製造も行っています。なかでも、お茶の風味を引き出す「蒸し」の工程にはこだわり、茶葉の蒸熱に使う水を、山の天然水を光合成細菌のフィルダーでさらに良質の波動に変換して使用しています。それらの結果、飲んだらすぐに味がする現代のお茶と違って、ゆっくり美味しくなり、その味わいが後まで残る・・
私たちの親の世代くらいまでが知っている、お茶本来の味わいが再現できたと自負しています。これからも、自然と共に、自然のおいしさを引き出すお茶づくりに精進してまいります。どうぞ、私の、一年間の努力の賜をご賞味いただければ幸いです。
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